phatback

…あれとかこれとか。

フィジカルセンテンス

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 座りながら見てるスマホ画面と顔の距離が近いとふと思う。視力が悪いのに裸眼を貫き通しているのもあるが、猫背の角度50度はあまりにひどい。

顔をスマホから遠ざけて伸びをすると、車内の壁面上部にあるJRの注意広告が見えた。コミカルなイラストで「妖怪スマホっ首」と描かれたその姿はまさしく自分そのもの。これはいかんと姿勢を正して、スマホをしまってみる。そういやコロナ以降、車内広告がその鉄道会社のしかないよな。こないだもニュースで週刊誌が車内の吊り広告をやめたって言ってたな。外の景色をみてみるも、前の人とちらちら目が合う。ならば扉の窓から景色を見よう。うーん、遠くて目が疲れるし首がしんどい。寝ていて乗り過ごして、ここはどこの駅かなって困ってる人みたいだ。それに、向かい側にいる横並びのスマホっ首達が視線の端にそれぞれのタイミングで首を上げ下げして、モグラ叩きみたいにチョロチョロと顔を覗かせてくる。さらには、扉の窓に怪しい宗教じみた自己啓発本の貼るタイプの広告もある。ビッグマネーが動いたのか、はたまた鉄道会社の偉い人との繋がりなのかと勘ぐってしまう。

いやはやなんとも目のやり場に困る。電車ってこんなに気を使うものだったっけかな。それもこれも吊り広告が無くなったせい。だったら逆に吊り広告で楽しいやつがあってもいいんじゃないか。音楽でいえばリリースの時に、吊り広告ジャックとか。小学生の書道の発表の場とか。漫画の連載とか。もはや鉄道会社の社員の顔でもいいわ。

何かしら目のやり場を下さい。

 

Nas「King's Disease II」

この夏ずっとこれ聴いてた。がっつりもってかれたなぁ。まだフィジカルはなくて配信とサブスクだけ。CDは11月と書いてる。内容を調べてみるけど、このパターンのリリースって、フィジカルが発売されるまでは、日本のサイトではどこもおんなじような言葉を使ったインフォメーションしかない。SNSとかで各々が発信するものはあれど、書くことを生業としている人たちの言葉をもっと読みたい。ライターが不要になった訳でもないだろうし、逆にライターの役割がより重要な時代だと思うのだけど。どこかにはあるかもしれないけど。やはりまだフィジカルもまだまだシェアが大きいし、日本での新しい音楽ビジネスの過渡期なせいもあるが、この状況何とかしてくれる人とか会社とかないものかな。音楽前後の目のやり場って、より音楽を楽しむためのサーキュレーターみたいなもんだと思う。