phatback

…あれとかこれとか。

合点。

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まだ母のお腹の中にいる時、母の実家にお坊さんが訪ねてきて、お腹の子は大きくなったら大器晩成すると言われた事があったらしい。たまに似たような話をしている人がいるので、母親が子供にする子守唄の様なものだと思う。

ただうちの母がするそういった類の話には、空想の様でいていつも証拠が存在する。それはいつも自分が体現している。けれど特にスピリチュアルな気配はまるでない。母親ってそういうもんだと言われたら、何も言えないのだけれど。

 

こないだ好きな音楽ライターの方が、ミックスを盤にしたCD-Rを作ったので、欲しい人にプレゼントするとインスタにアップしていた。十数年前にもそういった事があり、メールをして送って頂いた事があった。世の中的にも自分的にも大変な時期だったので、何だか一際思い入れがあり、今でもそのCD-Rは大事にしている。

最初のアップでは、気付いた時にはもう締め切っていた。数日後また追加あるので、また案内するという告知だけはいち早く見て、よーしと身構えていたが、家事や子供の世話をしてたら、もう締め切っていた。どうしても聴きたかったし、盤で欲しかったので、もう駄目ですよねぇ…的なダイレクトメッセージを送ろうかと思ったがやめた。

仕方ない。きっと今じゃない。次にもし応募に間に合った時の音が、自分に縁がある音なのだ。諦めよりも不思議と次に導かれる様な、自分でもよく分からない感情でいた。すごく不思議な感覚。

 

もうずっと長い間、いい加減次のステージで仕事がしたいと思ってきた。家族の事、年齢的な事もあり、なかなか前に進めないので、思い切って自分で会社を立ち上げてしまおうとまで思っていた。勿論先立つ物なんてない。しかし強引にでも進めていかないと蓄えてきた経験を自分の思う様に活かしきれないと考えていた。今の仕事の副業としてでも何とか頭の中にあるものを形にしていきたい。それは今も同じだ。実際に転職の機会は何度かあった。その度に条件面で折り合わず見送ってきた。

今の様な世の中になる事を想像もしていなかった。あの時に色々行動していたら、きっと今頃大変な事になっていた。

こんな言葉をこんなにも易々と、言葉として表現するのさえ恥ずかしいのだが、それでもこう表現するしか方法を持ち合わせていない。

だから今がある。全部分かりきっていた言葉が、CD-Rがもらえなかった事で思いもよらず腑に落ちた。

十数年前にも勝手ながらも運命めいたものを感じたライターさんのCD-Rだったから、腑に落ちた事が説得力を持っている。いい歳をして青くさい青春を語る言葉みたいで未熟で本当にこっぱずかしい。それでもやはり、今ではない。きっと成るようになる。そこに導かれている。そういう表現でしか合点がいかない。

そう思った時にふと、母がお坊さんに言われた大器晩成の言葉を思い出した。

 

Spiritualized / I'm Your Man

https://m.youtube.com/watch?v=4vNrHoLS1zc